Innovate to Create a Customer for well-being
well-beingとは、WHO(世界保健機構)が定めた、個人の権利や自己実現が保障され、人間が身体的、精神的および社会的に良好な状態にあることを意味する概念です。
2001年から2005年にかけて、国連主唱のもと、世界中の研究者約1300人により地球規模での生物多様性及び生態系の保全と持続可能な利用に関する科学的な総合評価の取り組みとして、「ミレニアム生態系評価」が実施されました。
「ミレニアム生態系評価報告書」は3つのポイントを明らかにします。
① 人間の暮らしの豊かさをもたらす、「個人個人の価値観で行いたいこと、そうありたいこと」を達成できる機会を与えているのは、「安全・豊かな資材・健康・よい社会的な関係性」(“Security, Basic material for a good
life, Health, Good social relations “ )であること。
② 「安全・豊かな資材・健康・よい社会的な関係性」を支えるのは、生態系サービスのProvisioning services(供給サービス)、Regulating services(調整サービス)、Cultural services(文化的サービス)であること。
③ 供給、調整、文化的の3つのサービスは「光合成による酸素の生成、土壌形成、栄養循環、水循環」などSupporting services(基盤サービス)に支えられていること。
すなわち、生物多様性は生態系が提供する生態系サービスの基盤であり、生態系サービスの豊かさが人間の暮らしの豊かさに大きな関係のあることを示しました。
わたしたちは、人間の暮らしを豊かにするため、生態系サービスの豊かさを保全する「光合成による酸素の生成・土壌形成・栄養循環・水循環」の中から水循環に注目し、サービスを提供しています。
水は、氷河や雪、湖や川、地中、大気中などに様々な形(個体・液体・気体)で存在し、人間も含めた生態系の中を循環しています。
水は、海面や地表などからの蒸発や植物からの蒸散によって、水蒸気として大気中に放出されます。水蒸気は、雲や霧を形成しながら大気圏を移動し、雨や雪などとして陸地に戻ります。
降水として陸地に戻った水は地表を流れ、又は地中に浸透し、多くは海に向かいます。
その過程で、生物に摂取され、気候を緩和し、生物の生息・生育の場所になる等、多様な生物の生存を可能にしています。
また、川の流れや海流によって、水は地球上を長い距離にわたって移動し、様々な物質やエネルギーを運ぶほか、浸食作用を形成していきます。
すべての生物にとって生命維持に欠くことのできない水は、液体として太陽系の惑星の中では地球にしか存在しない物質と考えられています。ゆえに水は、地球上の生命の誕生、維持に深く関わっています。
こうしたことから、わたしたちは生命の生存の基盤の一つとなる水に関する事業をはじめ、供給、調整、文化的なサービスを通じて「安全・豊かな資材・健康・よい社会的な関係性」を提供する事業に取り組んでおります。
個人の権利や自己実現が保障され、人間が身体的、精神的および社会的に良好な状態で暮らせる持続可能な地球環境を導く企業として、イノベーションを育む事業にしたたかに取り組んでまいります。