【そして、アルパマヨ登頂】
何ピッチ登ったのだろう。上部にセラックが張り出しているが、登攀ラインはセラックを避けて左へ緩やかにカーブしているようだ。もうあと、1ピッチか、2ピッチか。
傾斜が少し緩やかになり、空がひらけてくる。ずっと頭上にあったセラックが目線と同じ高さになる。
サミットリッジが、近い。
相変わらず荒ぶる呼吸に気が遠のきそうになりながら、空へと登る。
「もうすぐ、終わる」
そう確信したとき、いつか、泣いている自分に気づいた。鼻水をすすりながら、何度も、何度もこれ以上ない呼吸をする。
俺はなぜ、泣いてる?
これは、感情の結露だ。
そして、向こう側が見えるリッジに登り着き、セルフビレイをとる。
「片山さん、やったよ・・・ビレイ解除!」
コールが、図らずも涙声になってしまった。
今までの登山人生の歩みがここに集約され、全てが報われる瞬間。それは図らずも山頂より前でやってきた。
ゆっくり、だが確実に、片山氏も上がってくる。近づいていてくる彼の顔も、泣いていた。
「三ツ堀さんの・・ファイナルコールが・・ファイナルコールが・・」
息苦しさにそれ以上どうしても続かない。続けなくても、言いたいこと、分かるよ・・。
俺たち、ひどい顔だ。
「やりましたよ」
ロープを結んだままサミットリッジを歩き、2人で、褒美のようなアルパマヨ最高点に立った。
いや、まだ、終わりじゃないんだ、これから下降がある。
最高の瞬間は、サミットリッジを前に登頂を確信したときだった。しかしそれは、ほんの一瞬で過ぎ去ってしまうもの。褒美の山頂からの景色を堪能した
【アルパマヨ、サミットプッシュへ】
機は熟した、というか熟し過ぎたかも。23時に目覚ましが鳴るが、それを止めてもしばらく寝袋に入っている。今、自分たちがここにいて、これからアルパマヨのサミットプッシュに行こうとしていることなど、ほとんど誰も知らない。やめたところで誰かに咎められるわけでもない。登る理由はたったひとつ、自分の意志だけ。強い自分でいられるか。
そうだ、出発しないわけにはいかない。
そんな義務感みたいな思いで、やっと寝袋から出る。
湯を沸かし、もらったコーヒーともらった砂糖を入れて2人分作る。サミットプッシュ用のビスケットを数枚口に入れる。片山氏はほとんど食べない。食うものも食わずな、長い1日になるというのに。
暗い中、高所でハーネスを履くとかアイゼンをつけるとか、あらゆる準備がノロく時間がかかる。
コル・キャンプを夜中の12:40に発つ。大した気負いもない。
リード空身、フォローが水分や行動食他を背負う。他パーティーはなく、今日サミットプッシュに出るのは我々のみのようだ。
ヘッドランプの灯りで、明瞭な踏み跡を辿って氷河をコンテで西壁取付きへと横断。西壁に迫るほどに傾斜が強くなってくる。
アルパマヨという山を知った時、このダイレクト・ライン(フレンチ・ダイレクト・ルート)なんて登れないし、縁がないだろうと思っていた。だから「夢」というほどの思いを抱いたこともなかった。だけどアルパインの実践経験を積み重ね、1年前、アルパマヨが目の前に立ち現れたとき、自分のトライできる現実的な課題として捉えることができた。そして今、そこを自分は
【コル・キャンプで、飢えてゆく・・】
コル・キャンプへのアイスフォール、ザックを担いで、3ピッチ目をヘッドランプで登る。心臓が爆発しそうだ。でもそれもまた悪くない気分。途中でロープが出なくなり、それ以上上がれなくなる。どうもロープがスタックしてしまったようだが、なぜ動かないのか状態がわからず、やりとりに無為な時間が過ぎる。バックロープで引いてきたロープに付け変え、スタックしたロープは明日回収することにして残置して登る。
50m余りで、とうとうコルに着いた。すぐそこがコル・キャンプだった。
他隊テントのリフレクターがヘッドランプの灯りに反射して浮かび上がる。
片山氏が上がってきて、コル・キャンプに全て上がったのはもう20:30を過ぎていただろうか。
腹が減っている気もしたが、雪を融かして食事を作るのが大層億劫で、何も食わずにテントを張って寝袋へ入る。
残業までして突破したアイスフォール、それはこの登山の核心であったと言える。決してテクニカルに難しいわけではないが、もし、ガイドポーター付きでこのアイスフォールを苦もなく登ってきていたら、核心という意識もなく、アルパマヨ登山の印象すら違ったものになっただろう。
ただ、楽しいだけの登山、そんなものは求めていない。
登れるかどうかわからない、未知なるものへの不安を抱えたまま、自分たちで悩み、考え、判断しながら登る、そんな登山をやりに来たんだ。
今回、食料選択に失敗し、まともな食事を摂ることなく日を追うごとに飢えていった。喉は乾いていても雪を融かしただけの水は、体がちゃんと吸収してくれない
【コル・キャンプを目指すが・・・】
食欲はなく、どうも体調が優れない、がそんなことは無視してBCを10時過ぎに出発。相変わらずガレの登りは苦しいが、ほぼ空身のせいか昨日より速く、2時間余りでモレーンキャンプに到着。ここでゆっくり休憩を入れ、デポ装備を加えて重くなったザックを担いで氷河に入る。
取付きには融水が流れており、うまい水で喉を潤す。氷河は氷化面がが多く、アイゼンの爪をきかせて登る。
5000mを越えるとやはりスピードが上がらない。ただ、気力を保って、できるだけ何も考えずに足を出し続ける。袖の内側に付けている時計を、捲って見るのも億劫で、「今何時か」なんてどうでもよくなる。上部は深いクレバスがいくつも口を開けていた。それを迂回しながらクネクネと登るとコル・キャンプ直下のアイスフォール取付きに登り着いた。いつの間にか16時近くだった。頭上は崩壊したらやばそうなセラックが覆い被さるが、崩壊してもそれを避ける術も、まして瞬時に動く気力もない。
片山氏は苦しそうで、30分ほどたってやっと上がってくる。
アイスフォールは3ピッチほどのスケールだが、ここからは全貌は見えない。コル・キャンプまで1時間で上がれたとしても、今日明るいうちにBCへは戻れそうもない。とはいえ、火器と寝袋がないからコル・キャンプに泊まる選択肢はない。
「ここにデポして降りますか」
片山氏と話した結果、全装備をこの取付きにデポして降りることになった。アイゼンを外す、付ける、ギアを整理する、ハーネスを外すなど、ひとつひとつの作業が息苦しくて、面倒で、いちいち時間がかかる。考え
【登山開始。荷上げの苦しさは報われるのか?】
ジャマコラールの朝方は軽い頭痛。起きて動いていると解消した。
2日目、サンタクルスの広い谷を歩き、少しずつ標高を上げる。ここまで来てもまだ、目指すアルパマヨは姿を現さないが、左に、アルパマヨの向かいの山「キタラフ」の南面が見えてくる。ついこの2週間前に、3人の日本のクライマーが真ん中のリッジの初登に成功していた。
サンタクルス谷から離れ、アルパマヨBC方面へと急斜面を登る。4000mを越えた天上世界もここでは、牛たちが草を喰むのんびりした高原の風情でしかない。ゆっくり、時間をかけてベースキャンプ(4320m)へと登る。ベースキャンプはブッシュと小川が流れる平和な場所で、流れの近くにテントを張る。呼吸は苦しく高所感があるが、順応すれば酸素の濃い場所になってゆくだろう。
アルパマヨは、正面の氷河の上にある三角錐の山のようだが、目指すルートがある西面は見えておらず、アルパマヨかどうかもはっきり分からない。
ベースキャンプを設置後、裏にある氷河湖(4400m)を往復する。4000mラインの順応確実にするために、少しでも上の標高を経験しておきかった。たいした高度障害は出ていなかったが、腹具合がイマイチであまり食欲がない。出国からいろいろあって、環境の変化に付いていけず、地に足が着いていない感じがする。
いや、でも行ける。
やっと明日、本当の登山が始まる。
ただ登れば(登れれば)着く登山とは違う。アルパマヨのサミットプッシュのフェーズに持っていくのに荷上げと順応の戦略を考える必要がある。
ベースキャンプは4320m。
【面倒や困難を乗り越え、やっとスタート地点に立つ】
できるだけ独力で登るという意図は持っていたとしても、クライミング装備や食料を全て自分たちで担げるわけもなく、アルパマヨのベースキャンプ(BC)までの荷運びロバの手配は妥協せざるを得ない。BCから上は完全独力による登山を目指した。
登山基地の街ワラスにある登山専門のエージェントで情報を聞く。そこでもロバの手配はできたが結構高いという印象を持った。後々それが相場だと分かるのだが、この時は手配をやめた。
預けたい装備は2人で60kgを越える程度だが、BC(4320m)まで23kmを2日間でこなすにはどうしてもロバが必要だった。結局入山口で何とかしようということで出発する。
ワラスから登山口までも、お金さえ出せば快適なチャーター車で行ける。でもコレクティーボ(乗合バン)でカラスまで行き、車を乗り換え、登山口のカシャパンパへ、言葉も満足に通じない中60kgの荷物を抱えて移動した方が困難でおもしろい。快適さは金で買うことができるが、快適さと引き換えに旅の醍醐味が失われる気がする。
登山口カシャパンパの標高は3000m。大きな荷物とともに車を降りる。閑散として人気ない集落の一角に、木の道標が、これから向かうサンタ・クルス谷方面を示している。そこは単なる横道といった風情。
「ロバ、ロバは?」
そこには人はおろかロバ一頭おらず、途方に暮れる。
「どうしたらいいんだ?」
装備の荷物を置いて人を探しに行く。トレッキングルートとしても人気の山域だから何とかなるはず、と楽観していた。トレイルを少し入ったところにロバはいた。だが
【決心。「このままじゃ終われない」】
初めてアルパマヨを知ったのはいつどこでだったか記憶にないが、「世界一美しい山」とも評されるその山容は、忘れようにも忘れえぬ姿。アルパマヨはペルーのブランカ山群にある。氷河の上にアンデス襞を伴って三角形の氷壁がぶっ立ち、まるで聖山のごとき輝きを放っている。当時はそこを登ろうなんて畏れ多い発想はなかった。ただ、登るとしたらどんなルートかを調べてみたら、その氷壁のど真ん中を山頂に向かってダイレクトに登る!というこれまたパーフェクトなラインが引かれていた。かなりの急傾斜の氷壁を数百メートルも上がるアルパインなんて、しかし、その当時の自分には登れるスキルもないし、縁のない世界だと思っていた。
頭ん中の奥深くにしまい込んでいたアルパマヨが、昨夏、ふと引っ張り出されてきたのは偶然か、いや必然であったような気もする。あの夏の日、フェリーノの日本アンバサダーでYouTuberでもある片山貴信氏(TAKA10project)と湿気の淀む新宿で会った。その折、彼の口から記憶の彼方の山名が出た時の鼓動の高鳴りを、今もはっきり覚えている。
「来年アルパマヨ行きませんか?」
「え?アルパマヨ?」
アルパマヨを知ってから以降も、それとは関係なく登山やクライミングの経験をそれなりに積んできた。しかし年齢的に体力は下降線、山行が年々苦しくなってきていた。
厳しいアルパインへの情熱は燻ったままだが、まだ登りたいルートがある。このままじゃ終われない。再び、課題としていたルートのひとつでもトライできる強さを取り戻したかったのだ、「口だけオヤジ」
知人が沢で事故を起こしたと聞き、現場に急行しました。
連絡を受けたのは夕方4時頃。倉庫で翌々日の山岳系演目の舞台監修の稽古の準備を進めている時。
急遽現場に急行できる隊員を募ったところ、集まったメンバーは全員元受講生。登山インストラクター養成講座を卒業した精鋭達です。
準備を進め、救助要請をした怪我した人のパートナーと合流。情報を収集して現場に向かいます。すでに時間は深夜0時。
ゲートに阻まれた漆黒の林道を、熊に怯えながら自転車を飛ばします。入渓点到着は深夜2時。
この暗闇の中、沢からのアプローチは危険だと判断。
時間がかかっても可能な限り陸路からアプローチすべきと判断し、藪をかき分けて進んでは沢床へ降りるを繰り返します。
要救助者に到着したのは日の出後の4:45。
良かった!生きてる!!
6:00には救助ヘリが到着し、航空隊への引き渡しができました。
怪我をした方のパートナーもまた Kuri Adventures の卒業生の方でしたが、かなり精度の高い応急処置が施されてました。
現場に一緒に入った方も、指導してきた事を確実に吸収しており、危なげない行動で世闇の山で活動出来てました。
ロープの結びの基本から教え始めたのですが、高度な技術を身につけたクライマーに成長してくれた事はとても嬉しく思います^_^
ひとつひとつの学びは、確実に登山者を育てます。
" いざと言う時 " なんて来ない方が良いわけですが、運悪く " いざ " が訪れてしまった時、知識と技術が無ければ命を落とす事もあります。
また技術習得は、そもそも " いざ " の事態になるリスクを下げる事にも繋がります。
是
" マルチピッチでこれを知らないと死にます。"
ハーフロープシステムで登る際、まず最初に0ピンへメインロープをクリップしてグローブヒッチでセルフビレイを行うケースが多いと思います。
これをそのままシングルロープで行った場合、0ピンにクリップした後、グローブヒッチを結ぶ前に墜落すると、0ピンのカラビナがフォロービレイシステムのブレーキを解除してしまい墜落してしまいます。
非常に危険なので注意しましょう。
クリアドベンチャースではマルチピッチクライミング講習において、確実で安全性の高い技術指導を行なっております。
詳しくはプロフィールのURLにあるホームページから、マルチピッチクライミング講習のページをご覧ください。
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登山教室 Kuri Adventures では、登山教室を通じて安全に登山を楽しむ為の技術を指導しております。
詳しくはプロフィール画面にありますURLリンク先をご覧下さい。
こちらをクリック→ @kuri_adventures
ホームページはこちら! → https://www.kuri-adventures.com
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栗山祐哉 (くりやま ゆうや)
JMIA 日本登山インストラクターズ協会
上級登山インストラクター
SMPO 日本安全登山推進機構
代表理事
アウトドアブランド " Ferrino "
公式日本人アンバサダー
登山教室 Kuri Adventures
代表主任講師
《著書》
・はじめてのテント山行 メイツ出版
・疲れない山歩きの技術 メイツ出版
・新しい登山の教科書 池田書店
・軽量登山入門 学研
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#登山
#クライミング
#マルチピッチ
#マルチピ
動画の詳細説明→
今回は落下係数についてお伝えしています。
ダイナミックロープは墜落した距離によって墜落衝撃が決まるわけではなく、落下係数の大きさによって発生する墜落衝撃の大きさが決まります。
落下係数とは、出ているロープの長さに対する墜落した距離の比率を言います。
例えば目の前の壁にロープを繋いで飛び降りたら落下係数1。(ロープの長さと同じ距離落ちる)
同じく目の前の壁にロープを繋いで、そのロープが目一杯張られるところまで登ってから飛び降りたら落下係数2(出ているロープの長さの2倍の距離落ちる)となります。
つまり、10mのロープを繋いで飛び降りても、100mのロープを繋いで飛び降りても、同じ落下係数1であれば発生する墜落衝撃は同じになります。90mもの墜落距離の差があっても関係ありません。出ているロープの長さ分、衝撃吸収できるロープの距離も伸びるので、墜落衝撃は緩和されます。
逆に1mの墜落でも、落下係数2の墜落を起こしたりすればとんでもない墜落衝撃となり、致命的な怪我に至る可能性もあるので注意が必要です。
山岳遭難死亡事故発生要因第一位は転滑落であり、その多くがロープによる安全確保によって防げます。登山において、ロープはまさに命を守る最重要の道具のひとつであると言えます。
ただロープによる安全確保は、機材の選択や正しいシステムの構築を行わないと、時にロープを使う事で寧ろリスクが増えるケースもあります。十分に注意しましょう。
Kuri Adventures では登山教室を通じてロープによる安全確保技術を指導しています。
是非学習機会を設け、より安全に登山
動画の詳細説明→
今回から6回に分けて、ロープをこれから初めて買う方に向けた情報をお伝えさせて頂きます。
山岳遭難死亡事故発生要因第一位は転滑落であり、その多くがロープによる安全確保によって防げます。登山において、ロープはまさに命を守る最重要の道具のひとつであると言えます。
ただロープによる安全確保は、機材の選択や正しいシステムの構築を行わないと、時にロープを使う事で寧ろリスクが増えるケースもあります。十分に注意しましょう。
登山における安全確保を行う上、特に重要なのが " 伸びることで衝撃を吸収する " 特性を持つダイナミックロープであること。
例えばロープに繋がったまま5mの墜落をした際、伸びないロープで墜落したらどうなるか?
それってマンションの2階から飛び降りて、下にあった鉄棒に骨盤から打ちつける様なもの。
骨盤骨折による大量出血で高確率で命を落とす事になるし、そうでなくても脊椎損傷で2度と歩けなくなるでしょう。
落下係数(墜落した距離と出ているロープの比率)にもよりますが、同じ5mの墜落でも、ダイナミックロープであればほとんど衝撃を感じなかったりします。
伸びないロープを使うくらいなら、5mの墜落ならそのまま足から着地した方が怪我も少ないでしょう。せっかく安全確保をするつもりでロープを繋いでも、その事が原因でリスクを増す事もあります。
単にロープで繋いでりゃ良いってものではなく、ちゃんと衝撃を吸収する事が大切。
Kuri Adventures では登山教室を通じてロープによる安全確保技術を指導しています。
是非学習機会を設け、より安全に登山を楽
ここまで5回に渡ってお伝えして来ました懸垂降下技術を行う為に必要な道具についてまとめました。
⚪︎ クライミングロープ
1本のロープで懸垂降下を行う場合、ロープの長さの半分までしか下降できないので注意。長い距離を下降する場合には2本のロープを連結して懸垂降下を行います。
⚪︎ ハーネス
懸垂降下だけを考えた場合には、レッグループ式でも、ダイアパー式でも構いませんが、オールマイティに様々な用途で使いたいならレッグループ式がおすすめ。
バリエーションルートなどで登攀は無いけど懸垂降下だけあるみたいな場合にはダイアパー式が軽くて便利かも?
⚪︎ ヘルメット
懸垂降下ではロープが落石を誘引する事が多く、ヘルメットの着用は必須です。自転車用など、転倒に対しての防御特性が高いヘルメットは、天頂部に対する落下物を想定していないものがほとんどです。
クライミング用のヘルメットを使用しましょう。
⚪︎ ランヤード
衝撃吸収するタイプのランヤードがおすすめです。
各社から様々な商品が出ていますが、Kuri Adventures オリジナルのシンプルツインランヤードは、軽くて、様々な用途に使えて便利です。
もちろん、他のランヤードでも問題ないです。
⚪︎ 下降機
下降機には様々なものがありますが、登山での使用を考えた場合にはダイレクトビレイに対応したビレイデバイスが使いやすいです。
併せて使用するカラビナは、サブゲートなどで反転防止できる機構が備わったものを選ぶと、カラビナのマイナーアクシスが防げて安全です。形状は、ビレイデバイスを使用する場合は必ずHMS型の
【 懸垂降下技術⑤ 】
前回、前々回と続けて、登攀不可能な垂壁や空中懸垂からの登り返しについてお話しましたが、今回は登攀出来るレベルの壁における懸垂降下からの登り返しの流れについてお伝えしています。
急斜面における登り返しのシステムより、もっとずっと簡単な手順で登り返しを行う事ができます。スピードもずっと早いはず。多くの場合、こちらのシステムで対応できます。
もちろん登攀出来ない場所でこのシステムを使っての登り返しは出来ないので、両方覚えておく必要があります。
Kuri Adventures 登山教室では懸垂降下技術講習にて登り返し技術も指導してます。
まったくのロープワーク未経験でも問題ありません。懸垂降下を覚える事で、登山の幅はもっとずっと広くなります。
是非学習機会を設け、より安全でより充実した登山を楽しみましょう!
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登山教室 Kuri Adventures では、登山教室を通じて安全に登山を楽しむ為の技術を指導しております。
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栗山祐哉 (くりやま ゆうや)
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上級登山インストラクター
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公式日本人アンバサダー
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《著書》
・はじめてのテント山行 メイツ出版
・疲れない山歩きの技術 メイツ出版
・新しい登山の教科書 池田書店
・軽
【 懸垂降下技術④ 】
懸垂降下からの登り返し途中で、例えば下に支点を発見したなどで、懸垂降下を再開しなくてはならないケースがあります。
一見複雑な手順に見えますが、実は普通に懸垂下降の
準備をするのと同じ流れ。
・フリクションコードをセットする。
・ビレイデバイスをセットする。
・セルフを解除する。
・流れ止めを解く。
・懸垂降下を再開する。
もちろん空中にぶら下がった状態なのでまったく同じでは無いですが、基本に忠実に懸垂降下をは習得していれば、覚えるのはさほど難しく無いはずです。
懸垂降下を行う際に、登り返し技術、登り返しからの懸垂降下再開の技術が行えないと、万が一懸垂降下中にトラブルが発生したらそこから身動きがとれなくなります。
登り返し技術を身に付けてないなら、懸垂降下なんて行うべきでは無いと思います。
Kuri Adventures の懸垂降下技術講習では、バックアップシステムを設けた安全性の高い懸垂降下技術と、懸垂降下途中からの登り返し、登り返し途中からの懸垂降下再開の流れを指導しています。
是非プロフィールのリンクより、ホームページをご覧下さい!
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栗山祐哉 (くりやま ゆうや)
JMIA 日本登山インストラクターズ協会
上級登山インストラクタ
【 懸垂降下技術③ 】
懸垂降下で起きがちなトラブルとして、ロープの末端が地面に届いてないというものがあります。特に上部が緩斜面で、途中から空中懸垂になる様な場所では、空中になってる箇所まで行かないと見えないケースもあります。この様な場合、登り返しが必要になります。
またビレイデバイスにスリングやフード、髪の毛が噛んでしまい、スタッグして動けなくなる事故もあります。この場合も登り返し技術の流れと同じ様にビレイデバイスを解除する必要があります。
出来れば懸垂降下を行うすべての人が、少なくともパーティー内に一人は登り返しができなければ、トラブル発生時に宙吊りのまま身動きが取れなくなります。この様な救助要請も実際に起きています。
登り返しが出来ないのであれば、懸垂降下など行うべきではありません。しっかりと学習機会を設けましょう。
この動画だけで見様見真似でやってみるのは避ける事を推奨します。指導者による適切なトレーニングとは異なります。一手間違えれば墜落の危険もあります。必ず充分な経験者の元、充分な教育を受けて下さい。
Kuri Adventures 登山教室でも、懸垂降下技術の指導を行っています。詳しくはプロフィールにあるリンクよりホームページをご覧下さい。
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登山教室 Kuri Adventures では、登山教室を通じて安全に登山を楽しむ為の技術を指導しております。
またYouTubeを通じて皆様に登山技術情報の配信を行なっています。
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ホー
【 懸垂降下技術② 】
どんな急峻な地形からも安全に降りることが出来る懸垂下降ですが、実は確保技術関連の中で最も死亡事故に至るケースが多い技術でもあります。正しい知識と技術を身につけないと、命に関わるケースもあります。
前回のロープセットに引き続き、今回は懸垂降下のシステム構築についてお伝えして行きます。
懸垂降下は全ての確保技術の中でも、死亡事故発生率ワースト1だとされています。そしてそのほとんど全てはヒューマンエラーによるもの。どんなベテランになってもケアレスミスを完全に無くす事は不可能なので、ひとつのインシデントが発生しても即アクシデントには繋がらないバックアップシステムの構築が大切です。
前回お話ししたロープの末端すっぽ抜け防止の結びと合わせ、フリクションコードをビレイデバイスの下にセットする事で万が一手を離しても墜落しない仕組みを作ったり、末端側に流れ止めの結びを作る事で、セルフビレイ解除時の墜落事故の防止を行います。
この動画だけで見様見真似でやってみるのは避ける事を推奨します。指導者による適切なトレーニングとは異なります。必ず充分な経験者の元、充分な教育を受けて下さい。
Kuri Adventures 登山教室でも、懸垂降下技術の指導を行っています。詳しくはプロフィールにあるリンクよりホームページをご覧下さい。
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またYouTubeを通じて皆様に登山技術情報の配信を行なっています。
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【 懸垂降下技術① 】
どんな急峻な地形からも安全に降りることが出来る懸垂下降ですが、実は確保技術関連の中で最も死亡事故に至るケースが多い技術でもあります。正しい知識と技術を身につけないと、命に関わるケースもあります。
第一回目となる今回は、ロープのセットから投げ下ろしまでの手順をお伝えします。
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栗山祐哉 (くりやま ゆうや)
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・軽量登山入門 学研
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#登山
#クライミング
#ロープワーク
#懸垂下降
#懸垂降下
【 鎖場安全確保技術⑥ 】
これまでの鎖場安全確保技術ショートムービーシリーズで使用してきたランヤードは、Kuri Adventures オリジナルで販売している " シンプルツインランヤード " と言う商品です。
超高性能な3規格クライミングロープを3mに切り分けたものと、スライダーロックシステムの細いカラビナを組み合わせたもので、鎖場での安全確保にとても便利な道具です。
他にも懸垂下降やマルチピッチクライミング、バリエーションルートなど様々な山行に使用するセルフビレイコードとしても役立ちます。
この動画では、鎖場安全確保以外のシチュエーションで使用する際に便利な、ランヤードの長さ調整機構の作り方についてお伝えしています。
シンプルツインランヤードは使用方法を誤ると危険です。この為、Kuri Adventures の講習にご参加頂く方限定でご購入頂ける商品とさせて頂いております。
とても便利な道具なので、Kuri Adventures の講習にご参加頂く際には、是非併せてお求め願えましたら幸いです。
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栗山祐哉 (くりやま ゆうや)
JMIA 日本登山インストラクターズ協会
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アウトドア
【 鎖場安全確保技術⑤ 】
Kuri Adventures 登山教室 の山岳ロープワーク講習で指導している、鎖場安全確保技術についてお伝えしています。
第5弾となる今回は、トラバースする箇所やさほど急峻では無い鎖場での確保についてお話しします。実際の鎖場安全確保の99%はこの確保方法が行われます。
ここで注意したい点は3つ!
① 必ず衝撃吸収するランヤードを使用する
② 2本同時に解除する瞬間を作らない
③ 落下回数1を超えない範囲で活用する
架替登攀確保技術の怖いところは、クライミングを行うより遥かに大きな墜落衝撃が発生する事にあります。
そもそもクライミングに使用するダイナミックロープは、墜落した距離に発生する墜落衝撃が比例しません。落下係数によって、墜落衝撃が決まります。(落下係数とは、出ているロープの長さに対する墜落した距離を指します。)
例えば目の前の壁にある支点にロープを繋ぐとします。5mのロープで5m墜落しても、50mのロープで50m墜落しても、クライマーに発生する墜落衝撃は同じです。
システムに隙を作らない様、2本のランヤードを使用し、常に1本は確保されている状態を作ることが大切です。
シンプルに見える各方法でも、誤った知識で運用すれば死亡事故発展する場合もあります。
見様見真似で行わず、必ず学習機会を設けましょう。
Kuri Adventures では、山岳ロープワーク講習において鎖場安全確保技術を指導しています。是非学習機会を設け、より安全な登山に活用願えれば幸いです。
プロフィールのリンクより、ホームページをご覧下さい。皆様のご参加、心よりお待ち申し上げております。
【 鎖場安全確保技術④ 】
Kuri Adventures 登山教室 の山岳ロープワーク講習で指導している、鎖場安全確保技術についてお伝えしています。
第4弾となる今回は、下りでの架け替え確保についてお伝えします。
鎖場は多くの場合、特に確保を行わなくても登れるでしょう。しかし下りとなると難易度は一気に高まります。雨などで濡れた場合には転落のリスクも高くなるでしょう。
もちろん懸垂降下ができれば理想ですが、当然長いロープが必要です。鎖場架替登攀確保ならば、最低限の装備で安全確保が行えます。
架替登攀確保技術の怖いところは、クライミングを行うより遥かに大きな墜落衝撃が発生する事にあります。
そもそもクライミングに使用するダイナミックロープは、墜落した距離に発生する墜落衝撃が比例しません。落下係数によって、墜落衝撃が決まります。(落下係数とは、出ているロープの長さに対する墜落した距離を指します。)
例えば目の前の壁にある支点にロープを繋ぐとします。5mのロープで5m墜落しても、50mのロープで50m墜落しても、クライマーに発生する墜落衝撃は同じです。
見様見真似で行わず、必ず学習機会を設けましょう。
Kuri Adventures では、山岳ロープワーク講習において鎖場安全確保技術を指導しています。是非学習機会を設け、より安全な登山に活用願えれば幸いです。
プロフィールのリンクより、ホームページをご覧下さい。皆様のご参加、心よりお待ち申し上げております。
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登山教室 Kuri Adventures では、登山教室を通じて安全に登山を楽しむ為の技術を指導しております。
ま