
29/06/2025
【誰が一番楽しんだ?〜沢登り実践講習「丹沢モロクボ沢」】
「今日の沢登りを自分が一番楽しんだという自信がある人?」
下山後にそう訊くと、メンバー全員が手を上げました。
実践講習担当の三ツ堀です。
モロクボ沢は、水量が少なく、ルートの難易度としては初級レベルです。
だから体力や登攀力のスキルがあるほど、
登り様によっては手応えのない遡行になってしまうかも。
沢登りって、
水流を遡行してこそ、というものです。
だからどんな沢だろうと、楽しむ秘訣は
「敢えて水線を遡る」
です。
岸を歩けてしまうところでも。
それをほぼ忠実に実践してゆく今回のメンバー。
1m級の小滝も、あえて直登。
意外に深い釜にも意図してか突っ込んで、首まで浸かったり。
どうしても登れない滝は、できるだけ水流近くを小さく巻く。
水線突破を旨とするスタイルは、遡行ラインが自然と面白くなるから
楽しい沢登りになるのも頷けます。
しかも、風光明媚という表現がぴったりの茗渓モロクボ沢。
どこを切り取っても美しい!
今回のメンバー3名ともに体力的に高いスキルを持ち、
余裕がある分、現在地把握も的確です。
ラストは、畦ヶ丸山頂直下まで沢筋をトレースするという拘りのライン取りで、稜線へ抜け上がりました。
モロクボ沢を遡行し、源流の最初の一滴を跨いで山稜に抜けあがるという、沢登りの完全遡行を成した上に、畦ヶ丸山頂に立つという、まさに文句のつけようのないラインを描きました。
スキル的には今回のメンバーにとってモロクボ沢は簡単だったことでしょう。
でも彼らは、沢登りを誰より「自分が一番楽しんだ」と感じている。
つまり彼らは
「楽しみ方」を手に入れたと言うべきかも。
どんな沢でも楽しめる、
最強ですね。
沢登りに限らず、登山を楽しむには
楽しみ方っていうのがあるんじゃないかと思います。
それを手に入れるっていうのが、
実践登山の一番の学びなのかもしれないですね。
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・丹沢シリーズ第2弾「マスキ嵐沢(7/5)」
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栗山祐哉 (くりやま ゆうや)
JMIA 日本登山インストラクターズ協会
上級登山インストラクター
SMPO 日本安全登山推進機構
代表理事
アウトドアブランド " Ferrino "
公式日本人アンバサダー
登山教室 Kuri Adventures
代表主任講師
《著書》
・はじめてのテント山行 メイツ出版
・疲れない山歩きの技術 メイツ出版
・新しい登山の教科書 池田書店
・軽量登山入門 学研
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